日本の資源評価が OSS をベースとして回っていることをふと思い出し、これは改めてすごいことだと思った。 ベースソフトウェアが OSS の形態をとっていることで日本の資源評価には大きな可能性が秘められている。 少なくとも、資源評価の関係者ではなくなった現在の私にも、貢献の導線がある程度開かれている。
私が水産資源評価の現場を離れたのは確か 2019 年だった。
幸いにもこの 5 年間、ソフトウェアエンジニアリングだけでなくデータエンジニアリングにも関わる機会があったので、資源評価ワークフローの捉え方が、当事者だった頃と比べてだいぶ違っている気がする。 これはエンジニアリングスキルが上がったからという意味ではなく、全体を見たうえでのバランスというか、責務を意識するようになったからだと思う。 意外にも、ソフトウェアエンジニアリングの世界に来て学んだことは、エンジニアリング部分そのものというよりむしろ、プロジェクトマネジメントやビジネス観点を踏まえた動き方のほうだった。
現在の状態(AS-IS)を把握し、本来あるべき姿(TO-BE)を描き、施策を洗い出す。 リスクとリターンを考慮して、実行計画を立てる。 TO-BE を想像するのは自由だし、OSS を手元で動かして実験してみるのも自由だ。 この過程自体が学びになるだけでなく、業務の運用を変えずに改善できる手段が見つかったら、実際に資源評価の現場に還元することもできる。
正直、もう資源評価のことはほとんど覚えていないのだけれど、まずは OSS を読みながら学び直してみようかと思う。 そもそも読めること自体が OSS の強みだ。
ありがとうございます。