開発コードを導入して個人開発が楽になった

「開発コード」という言葉自体は、ものづくりをしない人でもけっこう聞いたことがあると思う。 しかしどうしてそんなものが必要なのかは、実際にものづくりをしないと腹落ちできないのではないかと思う。

雑に言えば、ものづくりにおける命名の難しさを先送りにするために使われている1。 これまで本業で参画してきたプロジェクトでも、開発コードを常に使っていたが、個人開発には導入せずにやってきた。 そこまで必要ないような気がしていたからというか、必要かどうかが検討台に上ったこともなかった。 本業では開発コードを使うのが当たり前で、これを使わないない場合の不便さは正直言って自覚したことがなかったんだろう。 しかし実際には、小さい不便は本人が気づいていないだけで何度も生じていたのだ。

ものづくりをしていると、自分が作ろうとしているものがいったい何なのか、はじめのうちはわからないことがある。 自分ではわかっているつもりだったのだが、わかっていなかったことがあとから判明することがある。 それも何度も。 もちろん、いったい何なのかを真剣に考えること自体も重要ではあるのだが、それをそのままプロジェクトの呼称にしてしまうと、誤りに気づいたときに呼称を変えないといけないので面倒くさい。 複数人が関わるプロジェクトなら改名による混乱も生じる。 もともとの「悪い」名前に引っ張られて、コミュニケーションが制限されることもあるだろう。

個人開発は一人でやるので混乱こそ生じないが、フォルダ名やコードリポジトリ名を変えて回るのは面倒だし、DNS が絡むこともあるのでリネームは可能な限り避けたい。

ということで、個人開発でも開発コードを導入したら、初期セットアップの命名で時間を無駄にすることがなくなりとても快適。 開発コードのテーマプールは日本刀の銘にしている: https://scrapbox.io/rindrics/projects


  1. あ、いやいやもちろん、詳細を伏せたまま極秘裏に開発を進めるために使う場合もある。「開発コード」と聞いて一般的に想起されるのはこちらのニーズかもしれない ↩︎